序 章 本書の課題と構成
主題としての首相政治/本書の構成
第Ⅰ部 首相政治はいかに形成されてきたか
第一章 現代日本政治の歴史的文脈
1 占領期の首相と国会 一九四五~五五
明治憲法体制の宿痾
終戦から憲法改正
主要三政党の確立と「ワンマン首相」
議員内閣制の採用と国会運営の特徴
2 自社二大政党の成立 一九五五~六〇
保革両陣営の統一
戦後保守政治の確立
社会党の伸び悩み
政策過程の焦点変化
3 政治経済の安定と多党化 一九六〇~七三
池田勇人の高度経済成長路線
必然的な多党化
経済成長のひずみと終焉
政治のルーティン化
4 与野党伯仲と保守復調 一九七三~八九
与野党伯仲時代の到来
野党間協力の試みと挫折
新中間大衆の時代
保守・中道連携の定着
5 連立と政権交代 一九八九~二〇一二
利益政治の爛熟
自民党の分裂と非自民政権
二大政党化への道
内閣機能の強化
政党組織と国会の変容
政権交代の時代へ
第Ⅱ部 首相政治はいかに展開しているか
第二章 新しい権力基盤の形成
1 課題の設定
2 大統領的首相とは何か
議院内閣制における首相
大統領的首相の出現
政治の大統領制化
残される疑問
3 比較政治制度論と大統領的首相
執政とは何か
大統領制と議院内閣制の多様性
執政制度の統一的理解
「大統領的首相」の再定義
4 日本における首相政治の変容
二人の「大統領的首相」
目的の分立に関する変化
メディアおよび世論との関係
直属スタッフとの関係
5 総括
第三章 首相から見た与党議員と官僚
1 課題の設定
2 理論と仮説
「強い首相」「官邸主導」とは何か
三つの仮説
3 首相動静データの分析
依拠するデータと分析方法
分析と知見
4 小括
第四章 与党議員と官僚から見た首相
1 課題の設定
2 理論と仮説
議院内閣制の類型と委任構造
ウェストミンスター型と欧州大陸型の論理
与党議員が行う委任
委任構造の多様性
旧日本型議院内閣制
3 サーヴェイ・データの分析
依拠するデータ
委任構造の変容
委任構造と影響力関係
官僚への委任
4 小括
第Ⅲ部 首相政治はどこにむかうのか
第五章 比較の中の首相政治
1 首相政治の現在
首相政治と制度
制度変革の意味
実証分析の知見
政権交代の意味
2 首相政治の比較政治学
多数主義型民主主義
例外としての参議院
未対応の政党組織構造
3 制度分析の意義と課題
個性か制度か
個性のための制度
制度分析の意義
政治のために
あとがき
参考文献
事項索引
人名索引
【著者プロフィール】
待鳥聡史(まちどり・さとし)
京都大学大学院法学研究科教授
1971年生まれ。1993年京都大学法学部卒業。1996年京都大学大学院法学研究科博士後期課程退学。2003年京都大学より博士(法学)。大阪大学大学院法学研究科助教授、京都大学大学院法学研究科助教授を経て2007年より現職。比較政治論。
★常備店:弊社書籍の扱いの多い書店様です。
お取寄せにも便利です。
⇒ 常備特約店一覧







