世界の眺めかた
理論と地域からみる国際関係

世界の眺めかた
  • 広島市立大学国際学部 国際政治・平和フォーラム 編
  • 発行年:2014/08/18
  • ISBN:978-4-8051-1046-1
  • Cコード:C3031
  • ページ数:286
  • 判型:A5
  • 定価(税込): 2,640円

 グローバル化の進む現代において、歴史に立ち帰り時代背景を学ぶ事によって、今日の国際社会の動き、将来への指標・警鐘を得る1冊。

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  • 書籍紹介

【目次】
広島市立大学国際学部叢書 第6巻の刊行にあたって
二村 英夫(FUTAMURA Hideo)
本書の成り立ちとねらい
金栄鎬(KIM Yeongho)

第1部 理論からみる国際関係
 第1章 国際社会論――湯浅 正恵(YUASA Masae)
  英国学派の国際社会論――アナーキカル・ソサイエティの希望
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.英国学派小史
   1.ワイトの「3つの伝統」
   2.国際政治理論に関する英国委員会
   3.冷戦後の再評価
   4.英国学派の新段階と理論再構成の試み
  Ⅲ.ヘドリー・ブルの国際社会論
   1.ブルの国際社会
   2.ブルの世界秩序
   3.ブルの残した課題
  Ⅳ.バリー・ブザンの挑戦
   1.世界社会からの国際社会構造へ
   2.国際・社会構造その領域、水準、次元と動態
   3.ブザン理論への評価
   4.グローバリゼーションの議論と分析視角の拡大
   5.権力分析の欠如と国際システム
   6.ブザンの実証主義
   7.構造理論と規範理論の分割
  Ⅴ.リンクレーターとスガナミの規範理論
   1.システムから社会へ、そして共同体へ
   2.カントの位置づけと規範原則の比較歴史社会学
   3.良き国際市民
  Ⅵ.おわりに

 第2章 平和研究――吉田 晴彦(YOSHIDA Haruhiko)
  国際社会規範としての福祉――国際政治・平和研究から見た福祉論の再検討
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.歴史的集積物としての福祉
   1.広義の福祉と狭義の福祉
   2.歴史の中の福祉
   3.国際福祉主義の登場
  Ⅲ.冷戦下の国際社会と福祉
   1.福祉世界論の登場
   2.冷戦下の開発協力と福祉
  Ⅳ.グローバル化の進展と福祉
   1.冷戦後の開発協力と福祉への接近
   2.人間の安全保障論とセンの福祉論
  Ⅴ.グローバルな福祉のゆくえ
   1.弱者の視点という両義性
   2.実現可能性は見えるか
   3.後戻りし難い道
  Ⅵ.おわりに

 第3章 国際人権法――太田 育子(OTA Ikuko)
  人権から考える3.11原発事故災害――「被曝を最大防護する権利」のために
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.「健康への権利」と3.11原発事故災害
   1.国際人権条約における「健康への権利」
   2.グローバー報告書の概要と日本政府への勧告
   3.グローバー報告書に対する日本政府の見解
  Ⅲ.3.11原発事故災害の被災者の人権保障
   1.低線量被曝の健康への影響と国際法上の予防原則・予防的アプローチ
   2.領域国による被災者の権利保障という制度的限界
   (1)国際人権条約の国内実施における制度的限界
   (2)国際災害規範の国内実施における制度的限界
  Ⅳ.「分断されない自己決定・自己選択」としての「被曝を最大防護する権利」
    ――むすびにかえて

 第4章 国際安全保障論――西田 竜也(NISHIDA Tatsuya)
  日本の領土問題とその展望――国際関係論の視点から
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.領土問題の背景と現状
   1.北方領土問題
   2.尖閣諸島/釣魚島およびその付属島嶼をめぐる問題
   3.竹島/独島問題
   4.まとめ
  Ⅲ.領土問題と国際関係論
   1.総論
   2.領土問題の性質
   3.地理的近接性
   4.国際政治状況
   5.政治体制および国内政治要因
   6.まとめ
  Ⅳ.日本が関係する領土問題の行方
  Ⅴ.おわりに――紛争当事国の政策オプション

第2部 地域からみる国際関係
 第5章 東北アジア――金栄鎬(KIM Yeongho)
  韓国からみた原爆投下とヒロシマ
  ――日本・米国・旧植民地アジアの認識の相互関係とその変化
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.韓国の原爆投下の記憶
   1.米国の原爆神話と「植民地解放論」の共犯性
   2.日本降伏=韓国光復と原爆投下の因果をめぐって
  Ⅲ.韓国のヒロシマ観
   1.ヒロシマの「普遍性」vs.「脱歴史化」
   2.植民地主義批判と「苦痛の連帯」
  Ⅳ.韓国の核・米国・北朝鮮認識
  Ⅴ.おわりに

 第6章 ロシア――シュラトフ,ヤロスラブ(SHULATOV. Yaroslav)
  敵国から同盟国へ
  ――日露戦争からロシア革命までの日露関係(1905~1917)
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.東アジア・極東における新秩序と日露関係:
    日露戦後から第一回日露協約まで(1905~1907)
  Ⅲ.積極的な連携政策に向けて:
    第一回日露協約から第二回日露協約まで(1907~1910)
  Ⅳ.東アジア・極東を左右する日露提携:
    第二回日露協約から第一次世界大戦勃発まで(1910~1914)
  Ⅴ.日露同盟の成立と崩壊:
    第一次世界大戦勃発からロシア革命まで(1914~1917)
  Ⅵ.おわりに

 第7章 中国――飯島典子(IIJIMA Noriko)
  中華「ゆるキャラ」が国際交流に果たす役割
  Ⅰ.はじめに 中華圏ゆるキャラの特徴
  Ⅱ.キャラクターの政治的メッセージ
   1.警警(ジンジン)と察察(チャチャ)
   2.政治と文化双方で中国の立場を訴える
    ―北京オリンピックの「福娃(フーワー)」
  Ⅲ.中台の新たな文化共通項を「創る」キャラクター 客家女性
  Ⅳ.難解な東洋美術を身近に―台湾故宮博物館の白菜家族
  Ⅴ.まとめ

 第8章 東南アジア――板谷 大世(ITAYA Taisei)
  シンガポールの内政自治権獲得と2つのコンスティチューション
  ――1958年シンガポール国憲法の制定と人民行動党党規約改正が果たした役割
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.1958年憲法と内政自治権の移譲
   1.立法府の改革
   2.行政府の改革
   3.市民の誕生と有権者名簿
  Ⅲ.制憲会議と国内治安
   1.シンガポールの政治状況
   2.国内治安審議会の設置
   3.破壊条項の提案と枢密院令
  Ⅳ.PAPの党規約改正
   1.結党時の党員構成
   2.党規約の改正
  Ⅴ.おわりに

 第9章 アメリカ――倉科 一希(KURASHINA Itsuki)
  党派対立と外交政策――「超党派外交」再考
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.対外関係をめぐる大統領と議会の関係
  Ⅲ.アイゼンハワー政権と党派対立
   1.トルーマン政権末期の党派対立
   2.共和党内の対立とアイゼンハワー
   3.経済・財政政策をめぐる二大政党の相違
  Ⅳ.外交政策をめぐる党派対立
   1.「超党派外交」の成果
   2.共和党保守派とアイゼンハワーの対立
   3.民主党の「ミサイル・ギャップ」批判
  Ⅴ.規範としての「超党派外交」
  Ⅵ.現状との比較―結論にかえて
 第10章 ヨーロッパ――大庭千恵子(OBA Chieko)
  EU加盟候補国は「国境」を超えられるか
  ――旧ユーゴスラヴィア・マケドニア共和国の国名争議と歴史の視覚化(1991~2013)
  Ⅰ.はじめに
  Ⅱ.国名争議とは何か
  Ⅲ.国名争議の展開
   1.国連加盟をめぐる国名争議
   2.EUおよびNATO加盟をめぐる国名争議
  Ⅳ.国名争議と並行した「スコピエ 2014」プロジェクトの進展
  Ⅴ.むすびにかえて

 主要索引
 執筆者紹介(掲載順)
 広島市立大学国際学部叢書 刊行にあたって――大東和 武司(OHTOWA Takeshi)


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