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【目次】
序論◆日韓歴史認識問題を考察する
    はじめに
   1 ドイツと日本
   2 日韓歴史認識問題の理論的構造
   3 歴史認識問題の理論的枠組み
   4 本書の構成

第Ⅰ部 日韓両国における歴史観と教科書問題

 第1章◆日韓両国における歴史観と教科書問題
    はじめに
   1 問題設定と仮説提示
   2 解放以後の韓国歴史学
   3 「内在的発展」論の登場
   4 韓国における「内在的発展」論
   5 韓国教科書をめぐるイデオロギー的状況の変化と1982年「教科書波動」
   6 韓国教科書に見る「近代」の拡大
   7 日本における「内在的発展」論
   8 日本の教科書に見る「内在的発展論」
   9 日韓両国歴史教科書における近代的法秩序
    むすびにかえて

 第2章◆第一次教科書紛争から「克日」運動へ
     ――全斗煥政権期の対日観の変化についての一考察
    はじめに
   1 1980年代という時代
   2 教科書問題に関わる先行研究の検討と本章の分析手法
   3 第一次教科書紛争の展開1――国内問題としての歴史教科書紛争
   4 第一次教科書紛争の展開2――近隣国との紛争への発展過程
   5 不十分な情報に基づく議論――韓国内の言説状況
   6 言説の「手がかり」をどう供給するか
   7 韓国政府の対応
   8 「克日運動」とは何だったか
    むすびにかえて――転換点としての第一次教科書紛争

第Ⅱ部 慰安婦問題──日韓関係と国際社会の言説変化

 第3章◆慰安婦問題を巡る韓国の言説状況――国際紛争化以前
    はじめに
   1 先行研究とその限界
   2 「挺身隊」と「慰安婦」
   3 慰安婦をめぐる言説の展開
   4 国際紛争化以前の韓国知識人の慰安婦認識
    むすびにかえて

 第4章◆英語メディアによる慰安婦報道とその傾向
     ――1990年代初頭の報道を中心に
    はじめに
   1 既存の議論の検討
   2 1991年以前の慰安婦報道
   3 転換点としての1992年1月
   4 英語メディアの情報源
   5 「性奴隷」をめぐって
    むすびにかえて

 第5章◆日本における慰安婦認識――1970年代以前の状況を中心に
    はじめに
   1 「戦記もの」の時代
   2 元日本軍軍人が語る慰安婦
   3 「慰安婦による証言」と「慰安婦に仮託された語り」
   4 「性と愛のドラマ」
   5 文学作品にみる慰安婦――田村泰次郎の著作を中心に
   6 朝鮮人慰安婦という存在
    むすびにかえて

 第6章◆慰安婦言説の転換点――千田夏光『従軍慰安婦』を中心に
    はじめに
   1 植民地の子
   2 失われつつある美
   3 「慰安婦」との出会い
   4 『従軍慰安婦 「声なき女」八万人の告発』とその影響
   5 慰安婦言説とその構造
    むすびにかえて

第Ⅲ部 1990年代以降の歴史認識問題――グローバル化とその帰結

 第7章◆日韓関係の現在地
    はじめに
   1 日韓関係の長期的変化
   2 日本への関心の喪失
   3 元徴用工判決以降の日韓関係
    むすびにかえて

 第8章◆旭日旗問題に見る韓国ナショナリズムの新側面
    はじめに
   1 前史としての「日章旗問題」
   2 「軍国主義」の象徴としての旭日旗の再発見
   3 トリガーイベントとその影響
   4 「植民地」から「軍国主義」へ
    むすびにかえて

  あとがき


【著者プロフィール】
木村 幹(きむら・かん)
神戸大学大学院国際協力研究科教授
1966年生まれ。京都大学大学院博士課程中退。2005年より現職。『韓国における「権威主義的」体制の成立』(ミネルヴァ書房)『民主化の韓国政治』(名古屋大学出版会)、『韓国現代史 大統領たちの栄光と蹉跌』(中公新書)など著書多数。


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