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松岡外交
日米開戦をめぐる国内要因と国際関係

- 服部聡 著
- 発行年:2012/12/25
- ISBN:978-4-8051-1007-2
- Cコード:C3031
- ページ数:448
- 判型:A5
- 定価(税込): 6,270円
松岡洋右は熾烈な外交戦に如何に挑んだのか、新資料によって再構成される外交像。
- 書籍紹介
【目次】
序論
「日独伊ソ四国協商構想」とその問題/三輪宗弘の異論
松岡外交像の再検討
第1章 東亜新秩序と「自主外交」の挫折
1 日中戦争と東亜新秩序
東亜新秩序の矛盾
行き詰まる日本経済
2 日中戦争終結に向けた努力とその挫折
汪兆銘工作と防共協定強化交渉
有田・クレギー協定と日米通商航海条約の廃棄通告
独ソ不可侵条約の成立とノモンハン事件
3 外務省革新派と日独伊ソ提携論
外務省革新派の形成と白鳥敏夫
白鳥の日独伊ソ提携論
4 阿部信行内閣と「自主外交」路線
阿部内閣の成立と外交政策の再定義
企画院による物的・経済的判断
5 「自主外交」の展開
対ソ関係の修復
日中戦争の自力解決
対米関係改善への取り組み
危機管理としての対南方外交
6 米内光政内閣と「自主外交」路線の継承
米内内閣の成立
日中戦争の自力終結
南方地域と経済関係強化
欧州戦争の再燃と蘭印問題
南進論の萌芽
7 南進論の具体化と「自主外交」路線の崩壊
援蔣ルート遮断の完成
桐工作の進展
陸軍と南進論
「時局処理要綱」の国策化
米内内閣のジレンマ
米内内閣の崩壊
第2章 松岡外交の始動
1 第二次近衛文麿内閣の成立と南進政策(一九四〇年七月-八月)
第二次近衛内閣成立
荻窪会談と「時局処理要綱」
2 外相としての松岡洋右
政治家として立つまで
松岡入閣
外務省革新派と松岡
政府内における松岡の政治的機能
3 南進政策の始動(一九四〇年七月-九月)
南進政策の具体化
蘭印経済交渉の始動
仏印交渉と「松岡・アンリ協定」
「応急物動計画」と南方作戦計画
4 米ソとの関係(一九四〇年一月-八月)
アメリカの極東政策
対ソ関係の展開
松岡のワード・ポリティスク
5 欧州戦争をめぐる国際関係(一九三九年九月-一九四〇年八月)
独ソ関係とイギリス
英独戦争と独ソの不協和音
日本でのヨーロッパ認識
米ソ接近の兆候
第3章 日独伊三国同盟の成立
1 南進政策と日独提携像の具体化(一九四〇年七月-九月)
「日独伊提携強化案」をめぐる協議
対独提携像の具体化と対英方針
対独提携像の具体化と対ソ方針
対独提携像の決着と対米方針
2 松岡の外交戦略(一九四〇年七月-九月)
松岡の状況認識
松岡の対英戦略
松岡の対ソ戦略
3 三国同盟交渉(一九四〇年九月-一〇月)
ドイツ外交の転換と日独接近
海軍反対
松岡・シュターマー交渉の開始と海軍の転換
ソ連の取り扱い
交渉妥結
第4章 南進政策の蹉跌
1 南進政策と日中戦争(一九四〇年九月-一一月)
北部仏印進駐
ビルマルート再開と対中援助
桐工作と銭永銘工作
汪兆銘政府承認と「支那事変処理要綱」
2 蘭印経済交渉の展開(一九四〇年八月-一一月)
南方政策の再定義
蘭印経済交渉の開始と石油確保
石油交渉の妥結
小林代表の辞任
3 対日経済圧力とその影響(一九四〇年七月-一九四一年一月)
対日経済圧力
日本側の対抗策
物動計画の改訂
蘭印経済交渉の再開
4 タイ仏問題(一九四〇年一〇月-一二月)
仏印経済交渉の開始
タイ仏印国境紛争の勃発
日タイ関係の状況
タイ仏印問題をめぐる事情
紛争調停の開始
5 対ソ交渉の難航(一九四〇年一〇月-一二月)
対ソ交渉の始動
ドイツの対英外交戦
ベルリン会談
対ソ開戦の決定
第5章 松岡外交の「勝利」
1 タイ仏印調停の本格化(一九四〇年一二月-一九四一年二月)
陸海軍の接近とタイ仏印に対する強硬論
急がれるタイ仏印調停
慎重論に転じた松岡
停戦協定の成立
2 第七回連絡懇談会での対立(一九四一年一月三〇日)
「対仏印泰施策要綱」をめぐる対立
松岡の武力南進構想
修正された「対仏印泰施策要綱」
3 タイ仏印調停の成立(一九四一年二月-三月)
調停交渉の開始
劣勢に立たされる松岡
調停成立
4 対米交渉の模索(一九四〇年八月-一九四一年三月)
松岡の対米宥和索
ローズヴェルトの攻勢
対米交渉の端諸
アメリカとの妥協点
極東の危機説
5 松岡訪欧と日ソ中立条約締結(一九四〇年一一月-一九四一年四月)
対ソ交渉の重要性
「対独伊蘇交渉要綱」と訪欧の準備
シンガポール攻略問題
訪欧と独伊首脳との会見
松岡・モロトフ交渉
第6章 破綻と終焉
1 南方経済交渉の進展(一九四〇年一二月-一九四一年四月)
仏印経済交渉の妥結
蘭印経済交渉の生き詰まり
現地代表団と日本政府の対立
2 南進政策の変質(一九四〇年八月-一九四一年四月)
「自存自衛」のための南進
「時局処理要綱」の再検討
「対南方施策要綱」
3 日米交渉(一九四一年八月-一九四一年四月)
松岡訪欧中の対米工作と「日米諒解案」
スタインハート工作
松岡の帰国と「日米諒解案」
松岡の対米交渉方針
松岡の対米認識
4 蘭印経済交渉の打ち切り(一九四一年四月-六月)
妥協案の提示
交渉打ち切り
5 独ソ開戦への対応(一九四一年四月-六月)
独ソ開戦確実の報告
仏印問題の再燃
「南方施策促進ニ関スル件」をめぐる攻防
国策の再検討と「情勢ノ推移ニ伴フ帝国国策要綱」
6 北進論への転向(一九四一年五月-七月)
独ソ開戦と日米交渉
北進論への転向
北進か南進か
関特演と南部仏印進駐の実施
7 松岡外交の破綻と閣外放逐(一九四一年五月-七月)
進展しなかった対米交渉
孤立した松岡
閣外放逐
的中した松岡の予測
終章
松岡外交の構造
松岡外交の制約要因-政治的要因
松岡外交の制約要因-松岡の認識
再構成される松岡外交像
【著者プロフィール】
服部 聡(はっとり・さとし)
大阪大学外国語学部非常勤講師
1968年生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学・博士(政治学)。専攻は日本政治外交史。
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