敵の心情に想いを馳せながら、兵士が呟く独り言には、戦争のむなしさと悲しみがにじみます。でもフランスらしいユーモアのセンスが、やがて訪れるであろう救いに向かって物語をすこしずつ動かしていきます。フランスで「舞台を見るよう」「人間とは何かを考えるテキスト」などの評価を受ける人気作品は現在、米国、英国、ドイツでも翻訳が同時進行中。単なる戦争反対のメッセージにとどまらない、普遍的な人間洞察を感じさせる1冊です。
■訳者/松尾スズキ(まつお・すずき):
1962年福岡県生まれ 演出家、脚本家、俳優、作家、映画監督。88年に「大人計画」を旗揚げし、97年「ファンキー!宇宙は見える所までしかない」で第41回岸田戯曲賞を受賞。
06年小説「クワイエットルームにようこそ」が芥川賞候補作となる。08年には、映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。
■著者/デヴィット・カリ:
イタリア生まれ 絵本作家。
■イラストレーター/セルジュ・ブロック:
2006年に発売され日本でも定番となった「まってる。」「パリのおばあさんの物語」(千倉書房)のイラストレーター。
【新聞 書評・記事】
朝日新聞「俵万智さんの書評」(2009年01月29日付)
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